【本|キマイラ/夢枕獏】キマイラ2 餓狼変 魔
こんにちは!無言【むげん】です。
今回は、『キマイラ2 餓狼変 魔王変』を読んでの感想をお届けしたいと思います。
あらすじ
そして、心優しき好漢の修羅の旅が始まった。
おのれの内に幻獣・キマイラを秘めた少年、大鳳吼と久鬼麗一。彼らの身を案じ、キマイラ化の真相を探ろうとする、玄道師・真壁雲斎。彼の元で拳法を学ぶ好漢、九十九三蔵もまた、二人の運命を憂え、救いの手をさし伸べる一人である。
しかし、その手を撥ね上げるかのように立ちはだかる、異能の格闘家・龍王院弘と「気」を操る、青い目のフリードリッヒ・ボック。
今、「キマイラ」をめぐる戦いは熾烈さを増してゆく。
『キマイラ2 餓狼変 魔王変』|裏表紙より
はい、きました雲斎と九十九。雲斎は玄道師でそれにあたって玄道、仙道、気功法やチャクラの記述が多くなってきます。雲斎はそちらの方面からキマイラの謎を探っていくようなので、キーポイントになりそうですね。そのために舞台は台湾にも広がり、ゆくゆくは中国、天竺へと経ていくそうですが、そうなってくると『九十九三蔵』という名前が気になってきますね。
また、今巻はド派手で、かつ精緻で技巧的な戦闘シーンも多々ありますが、中盤ほとんどが荒々しめの青春小説を読んでるような気分になりました。あの好漢九十九(高校三年生)の心情の揺れ動き方がなんともむず痒いです。またそれにあたって読者にとってショッキングなことが二つほど起こるのですが(一方は読者が予想した最悪のシナリオ…)、著者があとがきで弁明してます。
つくもぉ~、深雪ち~ゃん(心の声)
そういった思春期の若者のもろさとは対照的に雲斎やその他老人の泰然自若として悠々自適にも見えるが頼りになる姿はあこがれること間違いなしです。こういったおじさんが活躍する話(他に機動警察パトレイバーなど)が大好きなので今後も雲斎たちの動向は注視していきたいと思います。
最後に、新宿の街を自由人の“岩さん”と行動を共にする大鳳が登場します。ホームレスのような生活を送っているようですが、今後どうなるのでしょうか?久鬼に会いに行くのかな?楽しみです!
次回の本の投稿は『キマイラ3 菩薩変 如来変』です。
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